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ルカは息をつめてその様子を見つめている。
「ルカ……僕らをどうするつもり?」
僕は見せつけるように
乳白色の薫の腕を引き寄せると。
「言えよ。僕らをどうするつもりか――」
重い体を引きずって
細い手首の古傷に舌を伸ばした。
頭がぼんやりとしていた。
だからってわけじゃないけど
多少悪いことをしても許される気がした。
僕は改心して神に血を捧げた結果がこれなんだ。
馬鹿らしいと思った。
「こんなことするからには、考えてることがあるんだろう?」
ルカの顔色が明らかに変わる。
紅潮し思春期みたいな熱を湛える。
「とってもイケないことだ」
「君の血が入ったからだ!君の血が!」
僕が笑ってやるとルカはむきになって叫んだ。
あくまでこの僕に責任転嫁したいみたい。
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