episode246  聖なるローブの下

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やはり僕はあれ――あれなのだ。 もう無理だと言ったルカを見た時 可哀相だなという気持ちと もっと堕ちてゆけという気持ちが同時に湧いてきた。 それで――。 聖堂の床に広がる真っ黒なローブを見ていると じわじわと片方の気持ちが消えてゆき 気付けばローブの裾を踏みつけて 嫌がるルカに無理矢理与えていたんだ。 僕の血。 体液。 神様の前でみんな飲ませてやった。 ルカは血やなんかにむせて吐き そんなとこまできてまだ十字架を握ってた。 僕はなぜか頭がひどく冷えていて いまだに信仰を捨てきれず 聖なるものにしがみつくルカはひどく醜いと思った。 中途半端でどうしても許せなかった。 どうせなら堕落の底を味わえばいいと思った。 そうしたらルカも僕みたいにもっと美しくなるって。 だからその為に僕は 神前で僕を犯すよう言ったんだ。
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