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やはり僕はあれ――あれなのだ。
もう無理だと言ったルカを見た時
可哀相だなという気持ちと
もっと堕ちてゆけという気持ちが同時に湧いてきた。
それで――。
聖堂の床に広がる真っ黒なローブを見ていると
じわじわと片方の気持ちが消えてゆき
気付けばローブの裾を踏みつけて
嫌がるルカに無理矢理与えていたんだ。
僕の血。
体液。
神様の前でみんな飲ませてやった。
ルカは血やなんかにむせて吐き
そんなとこまできてまだ十字架を握ってた。
僕はなぜか頭がひどく冷えていて
いまだに信仰を捨てきれず
聖なるものにしがみつくルカはひどく醜いと思った。
中途半端でどうしても許せなかった。
どうせなら堕落の底を味わえばいいと思った。
そうしたらルカも僕みたいにもっと美しくなるって。
だからその為に僕は
神前で僕を犯すよう言ったんだ。
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