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翌日、冷凍庫を開けた希望は、どろどろに溶けてしまって味わえなかったお目当てのアイスを見つけて、とても喜んでいた。
「ライさん!覚えててくれたんだ!」
希望がにこにこしているのを一瞥して、ライは雑誌に視線を戻す。
「てっきりで俺を油断させる口実だと思ってた。ごめんね。愛してるから許してほしい。俺も許します」
「は? 何が?」
「足腰立たなくなるまでヤられたし、ソープなプレイさせられたし、のぼせちゃって大変だったけど、許します」
「お前結構根に持つよな」
「でも、一緒にお風呂って言うのは恋人っぽくて好き!また一緒にお風呂入ろうね。えっちはなしで」
希望はにこにこしながらライの隣に座って、アイスの袋を開ける。
しゃくしゃく、ペロペロ。
機嫌良くアイスを頬張る希望を見ながらライは呆れていた。こんなもので許すとか、本当にちょろい。大丈夫かこいつ。
そんなライの視線に気づいた希望は首を傾げる。
「? 食べます?」
「いらねぇ」
ライが甘いもの嫌いなのは知っていたが、あまりにも見ているので社交辞令で聞いてみたが断られる。不思議思いながらも希望はアイスを食べていたが、不意にライがそれを奪ってしまった。
「? 返して」
「嫌だ」
「なんで?」
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