第一話「鬼の居ぬ間に何とやら」

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「正気か?」  レオンは思わず真顔で詰め寄った。ロゥウェイはあんなだし、トーマも血の気が多いぞ、と言い募るがその発言に「レオンも血の気が多いのでは」そう思う三人であったが、面倒な事にならないように言わずに話を終わらせる事にした。 『では、よろしくお願いします。ロゥウェイ達との合流はこの町で、と言っておきましたので』 「おい、無視か」 『じゃあね~。お土産よろしく』  買わないぞ!というレオンの言葉を最後に、ホログラムが消えた。通信が切れたという事だ。 「まあ、頑張りましょう。レオンさん」 「どうなっても知らないぞー!」  ぞー、ぞー、ぞー…と妙に谺するレオンの声は虚しく青空に消えていった。
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