第2話 VR思想管理対策本部

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「報告書早めに出しておいた方がいいわよ、ニルスはせっかちだから」  後ろで聞いていたオリヴィエが2人の話に割り込んできた。  オリヴィエもニコールと同じく、実年齢よりも年上だ。それでも本人の好みなのか、黒い髪から覗かせる黒い瞳は、妖艶な雰囲気がにじみ出ている。 「ありがとう、オリヴィエ。1時間で仕上げるよ」 「クロディーも心配していると思うから、後で言っておきなさいね」  ニコールはオリヴィエの言葉に付け加えた。 「うん、分かった。後で挨拶していく」  ニコールとオリヴィエの気遣いに感謝しつつ、強化タロススーツを脱いで充電器にセットした。
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