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第５話 移動指示

「ＶＲの住民だと自然と意識が向かないようになっているが、我々『スターファントム』にとってはそうはいかないようだな。今までも検索しようとした人物が居ない訳でもなかったが、特に罰則は決めていない。たった２００人しか居ないからね。内々で処理して、今後検索しないように指導するに留まっている」
「なら何故、子供の頃から検索して行けないと教えられなかったのでしょう？　気になったら検索してしまうではないですか」

　違法だと知っていればシャルロットだって検索したりしなかった。これでは言いがかりだ。

「だからこうして面談をして、君に口上で教えている。上官である私の時間を使ってね。それがどれだけの事なのか分かるだろう」

　威圧的な表情を浮かべながら、シャルロットに設問する。