第6話 新しい『感染者』

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「本隊と合流することをお勧めするわ、4人の内2人もやられたんじゃ、隊の意味がない」  焦るシャルロットの後ろに、スコープグラスに映っていなかった『感染者』が忍び寄っていた。  ハッと気配に気が付き、振り返りざま身をかわすと。胸元数㎝のところを槍が通り過ぎた。  そのままの勢いで、後ろに転がり。瞬時に起き上がった。  目の前には、だらしない顔をし、VRを装着した『感染者』の姿がある。 「オリヴィエ、気を付けて。スコープグラスに映らない『感染者』が居る」 ――分かってる! こっちも来てる。なんとか本隊に合流しましょう。ここからは、単独行動で、無事を祈る――  通信が切れると、シャルロットはすぐさまスコープの地図を拡大し、本隊の位置を確認した。 「本隊まで、3㎞もあるじゃないの」
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