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第2話 VR思想管理対策本部
「はぁ、疲れた」
無機質な格納庫の中、プシュッと、ヘッドギアを締めていたアジャスターを緩めて、シャルロットは息を吐いた。
黒いヘッドギアを取り外して出てきたのは、鮮やかな赤い髪に碧の瞳が憂い気な美少女だ。
シャルロットは真夏の暑さを吸収してしまった強化タロススーツを、憎々しく思いながら脱ぎ始めた。
「初リーダーお疲れさま。どうだった?」
同じくヘッドギアを緩めて顔を診せたニコールが、青い瞳を覗かせて話しかけてきた。
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