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「どうぞ、乗ってくださいな。ニルス上官はお持ちじゃないんでしょう?」
滑らかな曲線を描くスカイカーの扉の一部が開くと、ニルスは迷わず乗り込んだ。
「お客さん、どちらまで?」
オリヴィエはおどけた様子でタクシーの真似をした。
「懐かしいな。それじゃ、ビンミンの美味しいところがあるからそこへ行こう、地図を出してくれ」
ニルスに言われて、後部座席にパネルを表示させる。
表示された地図を操作すると、ピンをたて。自動運転が始まった。
「焼き鳥か~、最近食べてないわ」
オリヴィエが感想を述べる。
「なんだ、折角ハノイに居るのに地元の料理は食べないのか」
「そういう訳じゃないけど、ちょっと香辛料が苦手なのもあってそんなに食べないの」
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