88人が本棚に入れています
本棚に追加
「ああ、確かに好みが分かれるな」
2人の会話を横目に、流れる街並みを眺めていた。
ビルとビルの間を掻い潜り、目的の場所へ向かうスカイカー。こうして他の人と乗っている車はほとんどいない。ほとんどがVRキャラの恋人を乗せたものばかりだ。
現実の恋人を得る方が珍しくなって久しい。現実の恋人より、自分の願望をそのまま満たしてくれるVRキャラの方が魅力的なのだからしょうがない。
無人の空間にしゃべりかけている人々の顔を眼に焼き付けると、そっとシャルロットは瞳を閉じた。
最初のコメントを投稿しよう!