不思議なクレヨン②

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不思議なクレヨン②

「うふふふ、あははは、んバッ!んバッ!」 体がポカポカ暖かくなった ピンクのウサギは炎の前で踊り出しました 揺れる炎に映し出された自分の影は 嬉しそうに踊っているようでした この世界の夜には光がありません 真っ暗闇なのです その真っ暗な世界に炎が揺れています 「あらあら、影ちゃん夜の影ちゃんは、はじめましてかな?」 ピンクのウサギが踊っているので影も踊っています 「影ちゃんは、いっつも元気ね」 ピンクのウサギが元気なので影も元気です 自分の踊る影を踊りながら見ていると 炎はは弱くなり 影が夜の暗闇に飲み込まれそうになっていました 「あ、影ちゃんが消えちゃう!」 影は何も答えません 「また会えるよね影ちゃん!」 影は完全に暗闇に 飲み込まれ溶けてしまったようでした 「あーあーあー!やだ!やだ!やだ!」 ピンクのウサギが涙を流していると 真っ暗闇のはしっこが燃えていました その炎は大きくなり やがて暗闇を押し退けました 太陽がやって来たのです 太陽は闇を焼き明るさを持ってきました 「あ!太陽さんおはよーんバッ!んバッ!」 太陽の光を浴び後ろを振り返ると とっても長くなった影がそこにありました 「影ちゃん!!おかえり!!」 ピンクのウサギはこれでもかというほど 笑いながら踊り出しました 「影ちゃんは本当にいつも元気ね!!んバッ!」 影も笑いながら踊っているようでした
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