不思議なクレヨン④

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不思議なクレヨン④

不思議なクレヨン④ この世界に闇が無くなった ピンクのウサギはごきげんだった 「んバッ!闇さん無くなった!寂しくなー い!影ちゃんともお別れしなくていい!!」 一日中走り回った 毎日、毎日走り回った 「はー疲れたー、ねんねこしゅりゅ!」 ピンクのウサギはバタンと横になった 真上には元からある1つ目の太陽 目を閉じていても太陽の場所がわかるほど 強い光を放っていた 太陽が右から左へとゆっくり動いていた いつもなら闇がやってこようとする時間 反対側からまた強い光が登って来た 「んー眩しすぎて ねんねこできない!!」 周りからも声がする 「どうにかならないかね あれは 明るくて寝れやしない いつになったら夜が来るのかね」 夜のフクロウは 「こんなに明るくては 飛べやしない 俺たちは夜にしか飛べないんだ困った困った」 二つの太陽は望まれなかった 二つ目の太陽の光はどんどんどんどん弱くなり やがてその周りに闇が現れだした 二つ目の太陽は大きさは変わらず 光だけが奪われ 闇の中にポツンと光る存在になっていった ただその姿はとても美しく 世界は真っ暗闇ではなくなった それは世界に望まれた物だった なぜなら消える事はなかったから 二つ目の太陽は夜に優しい光を放つ存在となり その光の中で影も存在出来た 「うんうん影ちゃんがいれば問題なし!んバッ!!」 そう言うと笑いながら優しい光を見上げていたが 急に泣きそうな顔になり 「あ、何だかかわいそう真っ暗にひとりぼっちよ!」 慌てて一番高い木に登って クレヨンで小さな点々を描き出した 「さみしくない!さみしくないよ!」 小さな点々は大にな優しい光の周り いや 闇の中にちりばめられました 「うわぁー!!綺麗!!」 辺りのものたちが集まり 皆空を見上げています あんなに怖かった闇に 大きな優しい光と小さな点々が広がったのです 闇に月と星がうまれました
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