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次の日の土曜日、学校が休みでも朝から学園祭の準備があったのだが、美由紀は行く気になれなかった。
昨日の順子の言葉が、頭をよぎる。
( あそこに何かが居るのよ!)
美由紀はけやき並木の手前で立ち止まり、通り行く人々を眺めていた。
年配の夫婦でウォーキングしている人や、犬の散歩をする人。小さなボールで戯れる子供達。
誰もが普通に、この散歩道を活用している。
茂った木々を見渡しても、どうという事もなかった。
「こんにちは」
後ろから、声を掛けられた。
美由紀が振り向くと、男性が一人立っていた。
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