第2章 三島という刑事

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しばらくすると「美由紀…」と順子が背中を向けたまま、口を開いた。 「順子、大丈夫?」 すると順子は寝返りを打って、美由紀の方を見た。 どこか怯えている。 「私、見たんだ…、あの公園の散歩道で…」 「え…?何を見たの?」 「吊るされた女が…けやきの木の上から、吊るされた女が降りて来たの。本当よ!」 順子は既に涙目になっていた。 「順子、落ち着いて。余程怖かったのね」 しかし順子は、美由紀の言葉を遮る様に「誰も信じてくれないの!あれは人間じゃない。あそこには何かが居るのよ!」と訴えかけた。
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