第三章 王宮の、熱い夜。

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マッサージを終えると、二人の侍女は浴室を出ていった。 残された神山と、エラ。 神山の、熱く猛り狂っているが如きモノを、エラは優しく、愛撫し始めた。 こうなると、神山の理性が微塵に弾ける。 やおら立ち上り、エラを浴室の床に組敷いた。浅目に被っていた、頭巾がハラリと落ちて、エラの頭部が現れた。 他の龍刑人と違い、日本人の様な黒髪で、長い髪を後ろで束ねている。 髪の生え際も、額のちょい上から生えていて、大きな瞳がうるうるとして、じっと神山を見つめていた。 そのまま、エラに覆い被さって、本懐を遂げようとした神山を、エラが軽くいなし、 「此処じゃ、いや。」 と、可愛らしく、拒んだ。 神山は、裸のまま立ち上がると、小柄なエラを抱えるや、寝室へと持ち込んだ。 ベッドの上にエラを乗せて、部屋の灯りを消した。 部屋の照明は、奇妙な光る石が担っていた。どう言う仕組みか判らないが、一定の量を集めると、白く光るのだ。 使用しないときは、量を減らすと、光らなくなる。なんと言う省エネ? 部屋の灯りを消したら、あの香りが部屋を満たしているのが、ハッキリと分かった。 その匂いが、神山のリビドーをブーストアップした。目の前に有るであろう、エラの体を貪るように、撫でて、舐め回し、自らの熱き欲望をつき入れた。 その途端、エラが神山の身体にしがみついて、腕や肩、首筋を噛み出した。 心地よい痛みが、神山の体を更にヒートアップさせる。 今まで感じたことの無い、熱い迸りが、神山の身体を貫いた。 身体中の熱が、一気に霧散して、総ての力が抜けていくのを感じながら、神山は闇に沈んでいった。 「ドンドンドン!」 荒々しくドアを叩く音で、神山は深い眠りから呼び起こされた。 「はい、起きてますう。」 完全に寝ぼけた神山は、フラフラとベッドを下りて、部屋のドアを開けた。 其処には、城島一岩が立っていた。 城島は、神山の顔を見るや、ニヤリと笑い。 「おう、仕事だ。手伝ってくれ!」 そう、ニタニタしながら、神山を誘い出した。
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