夜の修羅を駆ける少女は昼間は地味っ娘

5/25
162人が本棚に入れています
本棚に追加
/97ページ
さて、本日最後の授業は武道の授業である。武道の授業は柔道、弓道、剣道から選ぶ事となっている。 女子に人気なのは弓道、男子に人気なのは柔道である為、柚花は選ぶ人の少ない剣道を選んだ。 武道の授業は2クラスの合同で行われており、剣道の授業は2クラス合同でも男女合わせて10しか集まらない。 ちなみに1クラス40人で、計算すると1クラス5人しか剣道を選んでいない事となる。 しかも剣道の授業は剣道部が選ぶケースが殆どであり、柚花は剣道部員に混じって授業をやっている。 剣道の授業が不人気の理由は礼儀や作法に厳しく、怖い先生が指導しているからである。 剣道部の顧問の先生である山根は50前半の先生で、剣道界では超有名人である。 目の前に、ただいるだけで空気が凍り付く存在感で、どんなチンピラも目の前にすると黙ってしまうのだ。 そして、この授業では人数が少なすぎる為、素人も剣道部員と試合をすることになる。 剣道部員は手を抜いて素人と試合をするが、それでも長年の経験がある為、素人では歯が立たないのだ。 この授業でも柚花は手を抜くのかと思われていた―
/97ページ

最初のコメントを投稿しよう!