冬休みの憂鬱

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洗濯物を放置して、榛に電話をかける。 『あき?どうしたの?』 「あ、悪い、休みの日に。・・・あのさ、俺んち来ない?」 さすがに、家事を手伝え!ってストレートに言ったら、断られるかもしれないし。 『・・・いいの?』 「全然いいよ!むしろ大歓迎だし!今、親も弟もちょうどいねーから」 『・・・そーなんだ。じゃあ行く。マップ送っといて』 「マジ?やった~、じゃあ待ってるわ」 よしよし、上手くおびき出せた。 毎朝早くから迎えに行ってるんだから、少しくらい奉仕してもらってもバチは当たんねーだろ。 榛のアパートからウチまでは、歩いて10分ほど。 ギリギリまで寝ていたくて、家から一番近い高校を選んだけど、結局早起きしなきゃなんなくなって・・・しかも、平穏だった高校生活は今や跡形もない。
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