現れる本性

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「んんーっ、ぷはっ、ちょっと・・・うう」 榛のキスを振り切ろうとするけれど、大きな手に掴まれ、引き戻される。 「!」 頬を強く掴まれて無理やり開けさせられた口の中に、榛の舌が、ぬるっと入ってくる。 「ふあっ、やら・・・」 くちゅくちゅと音をたてて、口の中をまさぐられる感触に、立っていられなくなる。 ずるっと、体が壁を滑り落ちそうになる俺の手首を榛が掴む。 「これくらいでヘバんなよ、センパイ。はは、やらしー顔」 「はる、てめえ・・・」 「そんな口たたいていいと思ってんの?そんなちっこい体で抵抗するなんて考えない方がいいよ、あき」 パッと掴んでいた手を離され、床に、ぺたんと体を落とされる。 「今日はこれで許してあげる。相談、のってくれてありがとね、センパイ」 ガチャン 部室にひとり取り残される俺。 な、何だよあれ! いい男になった・・・とかときめいてる場合じゃねえよ、トゥンク・・・してる場合じゃねえよ! あれ、目があったらソッコー逃げなきゃなんない人種だよ! あいつは危険な存在、なんかじゃない。超危険生物だ! 俺の平凡な高校生活が、轟音と共に崩れ落ちる予感しかしなかった。
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