初恋は実らない

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「なんでだろ、あきに対してだと、今までの経験なんて何の役にも立たない気する」 「・・・」 「俺が必死になってても、笑うなよ?」 「・・・ふっ、笑わねーよ」 「もう笑ってんじゃん」 かわいい。榛が、ヤバいくらいかわいい。 見つめ合って、何故かお互いにウケてしまって、そこから先へ進むのにしばらく時間がかかってしまった。 榛は宣言通りに、『普通』に俺を抱いたつもりの様子だった。 だけど、大事な物を扱うような榛の甘い手つきに、舌に、体温に、俺は蕩けきってしまって、酷くされるより何倍もつらい気がした。
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