初恋は実らない

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「むぅっ!んんっ」 自分のクラスの前で榛に唇を塞がれてしまう。 「んっ!んん~っ!」 押し返そうとしても俺の頭を掴んだ榛の力が強くて、離れたと思った唇が角度を変えてさらに強く押し付けられた。 ヤバイ、見られてる・・・!みんなに・・・榛とのキスを! 「あーん、やっぱ本気なんじゃん、樫村の事~サイアク!」 「ヘコむ~!王子ホモとかまじ残念~」 ・・・これは、虫除けに効果アリ、なのか・・・? 浅ましくも、そう思った俺は抵抗をやめて榛の唇を受け入れてみる。 「おい!高杉!何やってんだよこんなとこで!」 顔を真っ赤にした松田が、俺と榛を引き剥がす。 「あきも何受け入れちゃってんだよ!拒否れよ!バスケ部に変なイメージつくだろ!」 俺から引き離された榛が、ムッとした顔で松田を見る。 「俺のあきに勝手に触るからですよ。見せつけとかないと。あきは俺のだって」 榛の言葉に、顔が真っ赤になってしまう。 ・・・なんだよ、めっちゃ幸せじゃん、俺。
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