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「セーンパイ」
「あ、榛・・・」
ゴミを捨てて教室に戻る途中で榛に声をかけられた。
やばい、さっきあんなもん見ちゃったから、なんか気まずいな・・・
「今日練習休みっすね。残念」
「え?今日練習休み?」
「そっすよ。バレー部が練習試合で、バスケ部の体育館も使うからって、昨日キャプテン言ってたじゃないすか」
「そーだっけ?聞いてなかったわ」
「あきは俺とのエロエロストレッチでそれどころじゃないもんな?」
急に耳元に近付く榛にドキッとする。
「ち、近い!離れろよ!」
「やだ。あき、さっき見てただろ?」
「え!」
3年女子とのキス、見てたのバレてる・・・
「いや?何を?」
「へぇ~、しらばっくれるんだ」
グイッ
「ちょ、痛い。なんだよ、急に!」
腕を引っ張られて、さっき榛たちがいた踊り場まで連れていかれる。
「ほんとに見てない?」
「み、見てない」
榛がジリジリと迫ってきて、校舎の壁まで追い詰められてしまう。
「マジで見てねえの?俺がこうやって女とキスしてたの」
壁際に閉じ込められて榛の顔がどんどん近付いてくる。
嫌だ。さっき違う女とキスしてた場所でこんな・・・
「っこんな!強引な事してなかっただろ!」
「やっぱ見てたんじゃん」
・・・しまった・・・
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