ビミョーな違いの魅力と危険

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ビミョーな違いの魅力と危険

 うんと違うものなら違ってるのはあたりまえなんですが、人間、似て非なもの、ごくちょっとだけ違和感のあるもののほうには、ひっかかるようにできています。  たとえば、とても美しいひとの顔に、ちいさなキズがあったりすると、そのキズにどうしても目がいく。無視できない。  お笑いタレントさんが「ものまね」をするときは、「元の顔立ちがぜんぜんちがうのに、なぜかそっくりに見える」「うまく特徴とらえてる」「誇張している」のがおもしろかったりする。  人間の脳はそういうのが好きで、興味をひかれます。  スコットランド民謡が「故郷の空」になったり、ドリフの「誰かさんと誰かさん」になったりするのは、「同じメロディに好きにまったくちがう詞をつけること」です。  それは「どっちが正しい」とかそういうのとは関係ない次元の話。  同じように見えていて、ごくビミョーに違うと、気になる。  ふたごとか。  そっくりさんとか。  ほんもの、にせものとか。  「…してみた」、とか、完コピとか、SNSの世界でも、うけますよね。鉄板ですよね!     
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