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淀みが消えていく。
仕事帰りの少しくたびれたストレートチップ。
颯爽と過ぎていくハイヒール。
ムートンブーツが3セット、これは学生か。
下に向けていた視線を元に戻すと、やはり高校生だった。
何とはなしに、両の手でカモミールティーのグラスを包む。ほんわりふんわりと香り立つ湯気に頬を寄せる。
ここだけ少し季節を逆回しにしたようになる。真冬から、それでも冬の始まり、秋の終わり程度だろうか。それでも、この空模様だ。気休め以上の安息になる。
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