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1年生が僕たちの横をすり抜けた瞬間、先生が前のめりに倒れていった。先生が倒れるタイミングに合わせて馬乗りになろうと準備していると、幼馴染が必死な形相で先生の脚にしがみついているのが目に入った。
勢いよく倒れた瞬間に、先生の手から離れた真っ黒い鉄の棒を取り上げた。棒の先からは透明な液体が飛び散り、銀杏のような、消毒液のような臭いを撒き散らした。
先生は一瞬、なにかを言ったようだったが僕たちが踏みしめる砂利と川の音で聞こえなかった。
すぐに先生の背中に馬乗りになり、両腕を後ろに回し先生のベルトを抜いて両腕をしっかりと縛り上げた。思った以上に先生の両腕がちゃんと固定され、先生はうつぶせのままピクリとも動かなくなった。
「よし……これでもう大丈夫!」
そう言って立ち上がると、先生の両脚にムクムクとおかしな膨らみが現れた。一歩下がって見ていると、先生の両脚に子どもが3人しっかりとしがみ付いていた。
「え………? なに………これ………? ってか、誰………?」
3人は、身動きのとれなくなった先生の身体をよじ登るように這い上がり、乱暴に洋服を剥ぎ取った。
「え……?」
そして裸になった先生の身体に容赦なく噛み付くと、先生の身体が跳ねるように激しく痙攣した。それでも3人はジュルジュルと音を立てながら先生の身体からなにかを吸い始めた。
「ちょっと…なんなの…? なんなの…こいつら…?」
「ちょっと…先生、大丈夫…?」
僕は慌てて幼馴染たちを見た。幼馴染たちも黙ったまま立ちすくみ、先生の身体に張り付く子供たちを眺めていた。すぐにでも先生から引き離すべきだと思ったが、得体の知れない子供たちに近づくのも触るのも怖かった。
「なぁ………こいつら……もしかして隣町でいなくなったってやつらじゃね……?」
「マジか……。なんなん……こいつら……?」
「ってゆうか…どっから現れた………?」
「どうする……ってか……先生、ヤバくね?」
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