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「あら?気持ちよさそうね?それにいい香り」
友里の声に栞里は友里に微笑みかけた。
「今度友里さんもよかったら、マッサージさせてくださいね。本当は足の裏の方が反射区がいっぱいだから効くんですけどね」
「あら、じゃあ、拓海君は今度は足裏やってもらいなさいね」
少しニヤッと意味深な微笑みを残して友里はいなくなった。
(友里さんたら!)
少し熱くなった頬を隠すように、栞里は俯き拓海の手のひらを見た。
栞里よりずっと大きく、男の人の手にまた栞里はドキドキとしたのを隠すように、
「拓海さん?結構お疲れですよ?ちゃんと休んでくださいね。ここ安眠のツボです」
手首をそっと持つとぎゅっと栞里は拓海の手首のツボを刺激した。
「うー。ありがとう。ここのツボ押してから寝るよ。最近眠りが浅くて困っていたから」
苦笑を浮かべた拓海が栞里は心配になり、言葉を発しようと試みたができなかった。
(いつもはぐらかされるな……)
栞里はまた外を見て、今はもう閉まっているその店を見た。
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