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2人は店から出ると、栞里は空を仰いだ後、拓海に視線を移した。
「拓海さんありがとう。ようやく食べることができました!」
「どういたしまして。こちらこそありがとう。美味しかったし幸せな気持ちになったよ」
休日の浅草は人通りも多く、前から来る人から栞里を守るように歩く拓海を頼もしくも感じ、栞里はじっと拓海を見つめた。
「どうした?」
「うんん。なんでもないです」
はにかんだように笑った栞里に、拓海もふわりと優しい瞳を栞里にむけた。
その後夜ご飯を食べ、家に送ってもらい栞里は幸せいっぱいで家に帰りパソコンを開いた。
その夜のブログは楽しい物になった。
たくさんの写真とともにアップし、碧唯にもお礼とともに、楽しかったことを伝えるとよかったねと喜んでもらえた。
いろいろ考えると不安になることもあったが、栞里は今日一日の楽しかった記憶を思い出し、幸せな気持ちのまま眠りについた。
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