新しい愛のかたち

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新しい愛のかたち

ユミはまた、卓の部屋の前に来てしまった もう、夜11時を回っていた トントン ドアをたたく 卓のアパートの部屋からは明かりが漏れていた まだ、卓は起きていると ユミは思って嬉しかった もう一度、控えめにドアをたたいてみる 卓の声が 誰ですか?と言った ユミです ユミちゃん、ダメだよ 来ちゃダメってこの前言ったろ それにこんな遅く・・・ 送るからちょっと待ってて 少しして卓がドアを開けて出てこようとすると ユミが隙をみて部屋に入ってしまった ユミちゃん、帰ろ 送るからさ 帰らない だって卓ちゃんに会いにきたんだから 帰りたくないの だからさ、この前も何度も言っただろ 僕には大学の同級生の彼女がいて、卒業したら結婚するつもりなんだって わかってるけど、だからってそうなるとは限らないじゃない 私が好きになっちゃダメってことはないでしょ いや、ダメでしょ ユミちゃんは美人だしいい子だから他にもオトコがほっとかないだろ 僕なんかより なによ、私の気も知らないで 知ってるし、ありがたいよ こんな僕に好きって言ってくれて まー、あわよくば、くれると言うならオトコだから 頂いちゃうヤツもいるだろうけど僕はユミちゃんみたいに優しい子にそんな事出来ないよ     
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