進むべき道

11/14
前へ
/112ページ
次へ
「いや、これに答えたからと言って、何もペナルティとかないし、別に…」 「…カー…」  今にも途切れそうなか細い声が、微かに聞こえた。 「かぁ?」  隆史はいぶかしげな顔で成実を見た。 「…カード…」 「カード?  カード…が何?」 「カード…ポイントが貯まるカードなんかあると、お客さんは喜ぶかなって…」  成実はもじもじしながら答えた。 「カードか…。なるほどなぁ。  うん。成実さん、どうもありがとう」  照れ臭そうにうつむいている成実をそのままに、隆史は休憩室を後にした。
/112ページ

最初のコメントを投稿しよう!

24人が本棚に入れています
本棚に追加