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食事をしながら、みんな今年の出来事を振り返っていた。
今年の夢湯治は今までと何が変わったのか?
そのことを尋ねると、全員が「自分たちのアイデアが活かされた」との返答が返ってきた。
隆史は自分に経験と知識がなかった分、周りに頼らざるを得ない状況だった。
なので、みんなに様々な意見を聞きながら、父亡き後のこの夢湯治をどう運営していくか、それを真剣に考え行動した結果だった。
はっきり言うと、自分のことしか考えていなかった。
ただ、みんなから言わせると、それがとてもよかったようだ。
今、こうやってみんなの顔を見ていると、そのやり方が正しかったことが分かる。
そうか、僕はこれでいいのか。
隆史はオレンジジュースを飲みながら、自分のやり方に少し自信が湧いた。
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