源 治

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源 治

「いやぁ、びっくりしました。  突然、ふらっとしたら目の前が暗くなっちゃって…  なに、ちょっと疲れが溜まったんでしょう。  2・3日もすれば、復帰しますから」  源治はいつもの調子で、笑顔で話した。  倒れたあの日、救急搬送された源治は、即入院となった。  2日間はベッドの上でぐったりして、点滴を受けていたが、今は体調が戻ったらしく、ベッドを半分ほど上げて、見舞いに来た隆史に笑顔を見せていた。  源治には身寄りがない。  隆史の母、智美が身元引受人となり、いろいろな手続きと世話をしていた。  数日後、智美は医者に呼ばれた。  検査の結果が出たのだ。  隆史も近親者として、その説明に付き添った。  それは隆史が自ら志願したことだった。
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