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   幼い頃、コンビニもスーパーも近くにない田舎に住んでいた。周りは山に囲まれていて、田んぼや畑ばかり。夏休みにやることと言えば、たいてい虫取りや川遊びだが。  もう一つ、度胸試しというものもあった。    山の入口あたりに、のどかな田舎の風景に不似合い な、洋館があった。昔、物好きなトカイモンが住んでいたらしい。名前を沢上(仮名)といった。  沢上は町内会のルールは守らないし、祭りにも参加しないし、全然こちらと馴染もうとしなかったらしい。車で一時間以上かかる、市内の中心部に父親は勤めていた。田舎暮らしに憧れ、こちらに越してきたらしい。沢上家には一人息子のuがいた。父親がいない間、沢上家にはuと母親の二人きりだった。  uは小学校で浮いていた。都会から来た異物に、子供達は残酷だった。すぐに、いじめられた。母親はヒステリックに学校に抗議したが、火に油だった。子供達やその親達からも反感を買った。その後、父親が仕事に出かけている間に、母子二人はーー。  母子二人がいなくなった後、父親も都会へ戻っていったという。     
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