四章

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一日だけ実家に泊まって、駅まで母親に送ってもらった。 「助かったよ、母さん」 「次はもっと早く帰って来なさいよ」 「考えとく」 母親に肩を押されて新幹線のホームに向かい、指定席を探して腰を下ろす。 新幹線が動き出した後母親からメッセージが届いた。 昨日西依さんから、電話で帰りの電車の時間聞かれたから答えたよ。 錯覚かと思った。 俺は窓を開けてホームを見渡す。そうしているとキャリーケースを引くゴロゴロとした音が近付いて来たのでそちらに目を向けて刮目した。
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