何でもない世界は本当は美しい世界

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「でも、やっぱり、凪って凄いわ……」 舞衣は画面の先にいるソフィアに向かって首を傾けた。 「私があなたを見つけたと思っていたけど…… 本当はそうじゃなかったのね。 凪が私を使って、あの何百人もいる女性達の中から舞衣を見つけたのよ。 あなたと凪の力強い運命の糸を、凪は私を使って手繰り寄せた。 あの捕食者以上の凪が、舞衣を見逃すわけがない。 一本やられたわ…… でも、凪らしい… 舞衣、いつでもアメリカに行っていいわよ。 あなたと凪の事は、心から祝福します……」 舞衣は、ソフィアの言葉に妙に納得していた。 凪さんが私を見つけたのかもしれないけど、私だって凪さんを見つけた。 だって、あんなにたくさんいるイケメンエリートの中で、私は凪さんの瞳に釘付けだったから。 灰色の髪のちょっと怖そうな伊東凪を、きっと、あの時私も見つけたんだ…… 舞衣が席に戻ってくると、そこにはトオルや謙人や映司まで集まっていた。 「舞衣、ジャスティンから聞いたよ」 「お前らいつの間に~~」 凪とういうキャラがそうさせているのか、皆、本当に驚いている。 「明日、舞衣の送別会をするぞ」 「え? そんな早くですか?」 舞衣が急すぎる展開にあたふたしていると、ちょっとだけ不機嫌そうな映司がこう言った。 「早くに凪の元へ行かないと、あいつの事だからすぐに怒ってもう来なくていいって言われるぞ。 ま、それでも、俺は構わないけど… その時は、俺が舞衣の恋人になってやるから」
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