3682人が本棚に入れています
本棚に追加
「でも、やっぱり、凪って凄いわ……」
舞衣は画面の先にいるソフィアに向かって首を傾けた。
「私があなたを見つけたと思っていたけど……
本当はそうじゃなかったのね。
凪が私を使って、あの何百人もいる女性達の中から舞衣を見つけたのよ。
あなたと凪の力強い運命の糸を、凪は私を使って手繰り寄せた。
あの捕食者以上の凪が、舞衣を見逃すわけがない。
一本やられたわ……
でも、凪らしい…
舞衣、いつでもアメリカに行っていいわよ。
あなたと凪の事は、心から祝福します……」
舞衣は、ソフィアの言葉に妙に納得していた。
凪さんが私を見つけたのかもしれないけど、私だって凪さんを見つけた。
だって、あんなにたくさんいるイケメンエリートの中で、私は凪さんの瞳に釘付けだったから。
灰色の髪のちょっと怖そうな伊東凪を、きっと、あの時私も見つけたんだ……
舞衣が席に戻ってくると、そこにはトオルや謙人や映司まで集まっていた。
「舞衣、ジャスティンから聞いたよ」
「お前らいつの間に~~」
凪とういうキャラがそうさせているのか、皆、本当に驚いている。
「明日、舞衣の送別会をするぞ」
「え? そんな早くですか?」
舞衣が急すぎる展開にあたふたしていると、ちょっとだけ不機嫌そうな映司がこう言った。
「早くに凪の元へ行かないと、あいつの事だからすぐに怒ってもう来なくていいって言われるぞ。
ま、それでも、俺は構わないけど…
その時は、俺が舞衣の恋人になってやるから」
最初のコメントを投稿しよう!