何でもない世界は本当は美しい世界

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舞衣は眠る前に、凪にメッセージを打った。 “凪さん、私、ニューヨークへ行きます 早く、会いたい 凪さんと死ぬまで一緒にいたいです もう決めました…” 舞衣はそう送信するとホッとしたのか急に眠気が襲ってきて、そのままソファでうたた寝してしまった。 一時間程寝てしまい慌ててスマホを覗いてみても、まだ凪からの返信はない。 舞衣は少しだけ不安になったけれど、気にせずにベッドに横になった。 でも、中々寝付けない。 凪からの返信が気になって三秒おきにスマホを見る始末だ。 ピルピル… 舞衣がすばやくスマホを見ると、ぎんなんからの着信になっている。 “舞衣、早く会いたい 今の俺はほとんど抜け殻のようだよ 明々後日の朝の便を取ったから、タロウと一緒に来て パスポートを忘れないように 待ってる” 舞衣は大きくため息をつき、今着ているうさ子を抱きしめた。 ここから私の人生は、新しいスタートを切る。 舞衣は久しぶりに穏やかな清々しい気持ちになれた気がする。 ずっと忘れていた睡眠の心地よさが、やっと舞衣の元へ戻ってきた。
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