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「……お前、さっきからおかしいぞ。熱でもあるんじゃねーか？」
「いや………ない。大丈夫だよ。」
「飯食ったのかよ」
「あー…っと、ちょっと面倒で飲み物なら…」
そこまで言うと目の前の男は溜息をついて鞄の中に手を突っ込みゴソゴソと何かを探す。「生徒会の奴は自己管理くらいできねぇのか」とボソボソ言いながら取り出して、机の上に置いたものを見て俺は目を疑った。
「チョコレートと……」
「煮干しだ。栄養あるぞ」
あーーー……だめだ。
その真面目に言ってるのにおやつのセンスがないところ、嫌いな人でも放っておけない母親気質なところとか…。どうにも俺の胸キュンポイントはちょっと的が外れたところにあるらしい。
「ふ、ふふふっ……なにこのセンスのない組み合わせ」
「別に煮干しは自分が食べるためじゃねぇから。つか笑うな」
「ふひひっ……それは無理…ぷっ」
俺が馬鹿にしたようにして笑うと眉間に皺を寄せて口をへの字に曲げる。それを見ると自然に目尻が和らいだ。
ほら、ムスッとして。そういうところが可愛い……………………
……………
……
「いや、可愛くない」
「なんだよ急に真顔になって」
好きだなんて絶対に認めない。これは恋の駆け引きなんかじゃなく、ただの遊びで面白くなくなったらお終いなのだから。
絶対、絶対、認めない。
望月 千鶴side end…
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