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「なーぎ。起きろって…」
「…なつきもねればいい」
凪は目をギュッと瞑って、太陽から顔を背けるように俺の体に顔を押し付けた。寝ぼけていて呂律があまり回っていないし、睡眠を妨害されてちょっと不機嫌になっている。
「た、たか…高嶋くん」
「ん?…あぁ、こいつ寝起きが悪いんだ。」
「じゃあ毎朝こんなメシウマ展開…ゲホッゴホッ……じゃなくて、仲良しなんだね。僕も是非近くで拝ませてほしいよ」
今度宗方を俺たちの部屋に泊まらせてあげることを約束しながら、凪を置いて入場門へと向かった。
「お、なつ〜!お前もこれ出るのか」
「おう。」
入場門に行くと人混みの中、一際眩しい笑顔を見せる山本の姿があった。
「シークレット競技、何か楽しみだな」
「……それを楽しみと思える山本が羨まし………わかったからそんなジッと見るな。…奏太」
奏太にジト目で見つめられ、その意味を理解して言い直す。まだ慣れていなくてちょっと恥ずかしいけど、名前を呼ぶと嬉しそうにはにかんで笑うから悪い気はしない。
シークレット競技はランキング入りしている奏太も一緒ならチームは違えどかなり心強い。
「お互い頑張ろうな」
「負けねぇぞ」
「優勝は白がもらうことになってんだよ」
気づけば宗方は遠くの方で俺たちのことを穴が開くぐらい見ていて、手招きすると思い切り首を振られてちょっと傷ついた。
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