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望月 千鶴side
「ええぇえっっ!?!?」
生徒会室で頬杖をつきながらスマホをいじっていれば新着のメッセージが届いた。開くと衝撃的な内容が書いてあり俺は飛び上がるようにして立ち上がった。
「ちづ、どうしたの?」
同じ部屋で作業していた生徒会役員も大声に驚いて顔を上げ、俺を見てくる。会長である透も心配してくれているが、親友である彼にもまだ話せる内容ではない。
「……いや、何でもない」
一旦冷静になろうと思って座ってみるが、体がソワソワしてしまってそれどころではない。なんて言ったって、想い人である高嶋くんにやっと会う事ができるのだから。
そう。メッセージは親衛隊の子からで、高嶋くんに偶然会ってこちらに来てもらえることになったらしいのだ。
「髪大丈夫かな…」
パソコンの真っ暗な画面に映る自分を見ながら前髪をササっと直したり、キメ顔の練習をしてみたり、会うことが分かった途端にウキウキが止まらない。
なぜ親衛隊のみんなが俺が高嶋くんに想いを寄せていることを知っているかって?
みんなには今まで中途半端なことをしていたから謝って、実は好きな人がいると打ち明けた。そしたらなんと応援したいと言ってくれて、今どう理由をつけて会うか相談していたところなのだ。
「あっ、会う場所…返信しなきゃ」
俺は親衛隊の子に感謝を伝えつつ、会う場所をメッセージで送った。
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