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「これで戦は起きんじゃろう。あとは、みんなぁで政を進めるぜよ」坂本は嬉しそうに言った。それから、これを一番聞きたかったのであろうが、坂本はうずうずとした様子でこう尋ねた。
「それで、このあと、日本はどうなるんじゃ?」
屈託のない坂本の笑顔を見て、琉菜は言葉につまった。
その質問をもう何度されたかわからない。
そして、これからますます増えるのだろうと思うと、なんともやりきれない気持ちになった。
「未来は平和です」少し迷ってから、琉菜は小さく言った。
「こんなに毎日が血まみれなんかじゃない。殺人がないわけじゃないし、外国には戦争もあるけど、ほとんどの日本人が平和に生きてます」
坂本はにこりと微笑んだ。
「でも、未来には失われてしまったものもあります。こっちの方が、みんなが生き生きしてる。きれいな心で毎日を必死に生きてる。あたしはこの時代が、未来と同じくらい大好きです。……治安の良さとかだったら断然未来がいいですけどね」
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