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23.油小路にて
坂本龍馬が暗殺された、と京の町が俄に騒がしくなっている中、新選組は新選組で慎重に事を進めなければいけない事態に直面していた。
とある人物の帰営で、琉菜はそれを嫌でも意識することになる。
「斎藤さん!」
庭掃除をしていた琉菜は、久々に見る人物に驚き、大声で名を呼んだ。
斎藤は琉菜に気付くと足をとめた。
「琉菜さんか。これから内密に局長に会うんだ。あまり大声を出さないでくれ」
「す、すいません……」
「構わない」斎藤は少し遠くの方を見つめた。
「動くぞ」
「伊東さん、ですね」
斎藤はこくりと頷くと、局長室に向かった。
伊東さんをスパイしてた斎藤さんが帰ってきた。
そしたらもう、あれっきゃないじゃん。
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