25.THE LAST MATCH

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25.THE LAST MATCH

 三日経った。  琉菜は稽古着に身を包み、よし、と気合を入れた。  元はといえば、この時のために剣道の練習をしてきたといってもいい。  これで勝てなきゃダメなんだ。  たぶん、土方さんはもう、この先あたしの勝負に付き合ってる暇はない。  新選組は、これからどんどん忙しくなるから。  これが、最後のチャンスなんだ。  琉菜は自分の部屋を出て、大きく深呼吸した。  京都の冬はとにかく寒い。  琉菜は強い北風に身震いした。  道場の前に立った琉菜は、ふう、と深呼吸した。  こんな風に普通に稽古していられるのも、今日で最後なのかもなあ。  そんなことを考えながら、バンッと大きな音を立てて勢いよく扉を開けた。 「来やがったか」隊士に指導していた土方は、琉菜を見てにやりと笑った。 「土方さん。お手合わせ願います」 「ああ。いいだろう」
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