epilogue3.誠の未来へ(最終話)

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 山崎さんが見たら、怒るかもね。せっかく歴史を変えられたんだから、余計な小細工すんなって。  でも、許してくれるとも思う。あたしの気持ち、わかってくれると思う。  あの最後の五日間は、あたしだけの、総司さんとの時間だった。  今でも、そう思ってる。  だからこれからも、ああいう質問をされたらあたしの答えは同じなんだ。  琉菜は画像フォルダを遡った。出てきたのは、沖田や近藤、土方らと一緒に撮った写真である。  あたしは絶対に忘れないよ。  あたしはずっとずっと一緒だよ。  ――琉菜。  琉菜ははっとした。  名を呼ばれたような、そんな気がした。  気のせい、だよね。  琉菜は立ち上がって、スマホをバッグにしまった。 「また来ますね」
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