epilogue3.誠の未来へ(最終話)

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 あたしは、あなたたちが命がけで切り開いてくれた未来で、あなたたちのことを語り継いで、元気に生きています。  運命の地にタイムスリップするって、戻ってきた後のことも全部含めてのことだったのかなって、今では思うの。  総司さんに、みんなに、会えて本当によかった。  絶対絶対、忘れないからね。  ――琉菜。  私はこっちで近藤先生たちと達者にやっています。  あなたのことを忘れた日は一日だってありません。  私はいつでもあなたを見守っています。  だから、あなたの思うように、未来を、精一杯生きてください。  馬鹿だなあたし。  聞こえるわけないのに。  でも、夢でもいい。総司さんの声が聞ければ、それでいい。  いつかおばあさんになってそっちに行くことになっても、あたしのこと、受け入れてくれますか?  それまでは、あたしの大好きな、この目見てきた新選組を、沖田総司を、これからも想い続けながら生きていくよ。  だから、ゆっくり眠ってください。  総司さん。大好きだよ。  目を開けると、見慣れた風景が目に飛び込んでくる。  人気のない鴨川の景色は、あの時から変わらない。  琉菜はよし、と言って立上がった。 「明日もがんばろっと」  そう言った琉菜の背中を押すように、サアッ、と強く、それでいて優しい風が吹いた。 <完>
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