*

16/19
前へ
/19ページ
次へ
しかし、髪型も、化粧も、ピアスも変わっていない。 間違い探しをする様に、 記憶の中にあるユウさんと、目の前のユウさんを 頭の中で照らし合わせていく。 「あ!!」 と、それに気付いたのとほぼ同時に ユウさんは不思議な顔をしながら 俺の前に、ペーパーコースターとグラスを置いた。 「どうしたの?びっくりしたー。」 「あ、すんません、何でも無いっす。」 表情筋がほんの少し緩んでいることがバレないように 頂きます!と手を合わせ、グラスに口をつける。 「頂きますなんて言う人、初めて見た!」 と、俺の言動を見て呆気に取られながらも 彼女は、また、フハッと笑う。
/19ページ

最初のコメントを投稿しよう!

17人が本棚に入れています
本棚に追加