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雪の舞う日
彼らは愛を交わした。
ケイトは彼があの少年だと確信したが、記憶よりも更に優しくケイトを扱った。ケイトは彼があのとき言った言葉が気にかかる、しかし、ここは外の世界だから、言わないことにした。アランは私が誰かわかっているのだろうか?
アランは言った。
「さっきね、信用できるかと聞いたのはね。僕とのこと秘密に出来るかってこと。僕はね、音楽に集中したいから、メディアとか、いろいろ脇から、プライベートなこと言われたくないんだよ。君って信用していいかな?」
「信用できなければ?」
「弁護士よぶ。」
ケイトはまた笑い転げた。
「ねえ、アラン、あなたはセレブだから、私がこんなこと言ったって、何の意味もないことだけど、アラン、あなた本当にキュートだね。」
「ケイト、君いくつ?」
「24だけど。」
「二つ上か?ケイト、運命って信じる?僕は信じてるけど、君を最初見たときから好きだった。昨日であったのは偶然だけど、これは運命だよ。付き合ってくれる?」
「アラン、うっそでしょ。私こそ、あなたは信じられるのかって聞かなくちゃ。」
アランは彼女の髪をなでながら、優しくキスをした。
「君といると姉といるように安らぐんだ。愛してる。」
「それが女の口説き文句なのね。」
「本当さ。」
ケイトは考えた。アランは彼女が何ものかを知っているのかもしれない。あの澄み切った青い瞳はすべてが見えるのだ。彼女は体と心の力を抜き、アランの胸に身を任せた。ファンタジーでいい。この魔法が解けないように祈って、彼女の体を再び彼に託した。
窓の外は白いものが舞い始めていた。
ケイトは思った。
これは昨夜から私が描いているファンタジーに違いない。
私はこの子が好きだったのだろうか?そんなことはどうでもいい。今、自分の部屋で、素敵な男の子と愛し合ってるんだから。夢が覚めるまで、この時間を楽しもう。でもまさかのイルミナのアランだ。
私はこの子を愛せるのだろうか?
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