メルとの日々

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大学は家から車で2時間。 だから私は大学の近くにアパートを借りた。 はじめての一人暮らしで、とにかく私はわくわくしていた。自分の部屋の荷物を段ボールへ詰めていく。 その様子を不思議そうに見ているメル。 「メル、私がいなくなったらちゃんと自分のベットで寝るんだよー?」 私はバイト代で大きな大型犬用のベットを買ってリビングに置いた。私がいなくてもそこで寝られるように、私なりにメルのことを考えてのことだった。 「ここがメルの新しいベットだからね」 何のことか理解できないメルは首を傾げて聞いていた。 そして引越しの日、荷物を積み終わった私はメルに 「またね!」と声をかけた。 メルは潤んだ瞳で私を見ていた。 不安そうなメルに見送られて、私はこの日家を出て、しばらく家に戻ることはなかった。
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