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おしっこを終えたメルは再びスイッチが入ったように四方八方へ動き回る。
「メル!こっちだってば!」
メルに引っ張られてしまうのをなんとか耐えて、リードを強引に引っ張った。
なんとか玄関まで入れると、今度はそのまま勢いで家の中へ入ろうとしたから「ダメ!」と言って、玄関に座らせた。
「メルはここまで!」
強い口調でそう言うと、メルはクーンと言った。
メルが逃げないようにリードを靴箱の足へくくりつけた。
「ふぅ・・・メルは元気だねー」
その時、メルのおしっこをゾウさんジョウロで流し終えた母が戻ってきた。
「あら?良い子に座ってるじゃない~」
「お母さん~メルは力が強くて大変だったんだから~」
「メルは大きいからね。さて、吉村さんに連絡するからちょっと待ってて」
あ
そっか・・・
メルは吉村さんの家へ貰われていくんだった。
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