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一体どこまでこれは行くのだろう。
さっきまで止まっていた場所は既に遠い向こうにある。
当たり前にそこにいたのに・・・当たり前ではなかった。
「明日からもう来なくていいよ」
切り離す痛みも一切なく何の感情もなく、それは言われた。
その晩、センター試験を受ける前日だった。
今から大学生も悪くはない。
「あ、マークが全部ズレた」
時間が戻ればいいのに・・・
解答用紙が残酷なまでに一方通行で流れていく。
僕の受験は終わった・・・
「中学生活もあっという間だったな」
キツイ部活の練習を抜け出してサッカー部と野球部の僕らは校舎裏でどんな高校生になりたいか語らった。
彼は望んだ高校からのスポーツ推薦が来ず、一般入試でそこに入ることを決めていた。
「なんか分からないけど・・・、何でもできる気がするよ、何でだろう」
「・・・お前が未来から来たからじゃないか?」
友人はそういった。
そういって僕は夢から覚めた。
うん、いつだって僕は未来人だ。
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