あんたって本当は

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「んじゃそのミオがお前に何の用だよ?」 とりあえず本題はそんなミオと何をこそこそ話していたかということであり、ちゃんと昼休みの時間を考えて進行してくれるキョウイチの質問に、僕は周りを見てから小さな声で答えた。 「それが…今日どうしても男子二人必要なんだってさ」 「男子二人ィ?なんで?」 「エンバーディーの部屋作るやつあるじゃん?」 「クラフトだろ?やったことねえけど」 「あれのコンテストがあって、男女混合の部門に参加したいんだって。だから一番話しやすい僕に声かけてきたんだ」 「まあ男子とは関わらないやつだしなァ…」 ミオが恥ずかしそうに話してきた内容、それはどうしても男子が必要な事情であり、キョウイチは聞くと納得して再びミオを見つめ始める。 彼女はボーイッシュなわりに男子とは距離を置く性格で、疎遠になった僕が選ばれてもおかしくはないのだ、むしろそれは必然とも言える。 キョウイチは再び彼女に睨み付けられると、「耳に目でもついてんのかよ」と怯えながら話を進めた。 「…それにしてもコンテスト?あのミオが?嘘だろ?」 「嘘じゃないから今日おめかししてきたんだろ」 「確かに言われてみれば今日は女!って感じだが…」 「言われてみれば?」 「キョウイチくんはそこらへん鈍いっすからねぇ」 「なるほどメモメモ」 「う、うるせーな。てかやメモ」 確かにミオがコンテストなんてガラじゃないと僕も思った、彼女はいつも目立たないようにしていて、友達だけと遊んでいるような内向的な人である。 そもそも何故コンテストに参加したいのか?というところから疑問が始まる、何故男女混合なのか、女子部門ではダメなのかは二の次だ。 僕達は理由を考えたが、女子の考えることは男子には分からないもので、あっという間に昼休みが終わると謎を残したまま授業が始まってしまった。 そして何も変わることなく時は過ぎ、彼女との約束の放課後がやってきた。
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