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山下班長はすがるようにいう。お陰で帰宅が遅れそうだ。
叔父の病院へ。
須原舞が、今日、病院へ運ばれたという。聴取を行ってほしいという事は、言われなくても分かる。
「お相手から、ご指名だそうだ」
「はぁ……」
「聴取するなら、君じゃないと嫌だと言うんだとよ。刑事課から要請だ」
「了解です」
私は早速、刑事課の署員と一緒に、堀井総合病院へ向かった。
「厄介な、女の子でなぁ」
苦笑いしながら、その刑事は言う。谷田部俊巡査部長。私より一つ上だ。実は結婚しているかどうかは、話には聞いていない。
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