3/8
594人が本棚に入れています
本棚に追加
/182ページ
 野太い声が返って来た。 「あら、じゃぁ、誰? じゃぁ、ちょっとあてずっぽで言ってみようか」  少し畳みかけてみた後、続ける。十代の少女の顔は、みるみるうちに怖い顔になって行く。 「貴女の周りの誰か、『ボス』的な存在の子とか? きっと同じく貴女のお兄さんに恋をしている子がボスだったりして。カースト上位の子とか」  当たりらしい。少女の目が見開く。肩が少し震え始めていた。何をそんなに怯える事があるのだろう。  きっとレベルの高い女子高の事だ。カースト位、出来てしまうものではないか。そんな私の予想は、当たった。 「……。はい」
/182ページ

最初のコメントを投稿しよう!